⑤鞍馬・貴船エリア いのちよみがえる浄域ー義経伝説鞍馬山と水の里
■鞍馬寺 〜山全体が丸ごと自然博物館〜
□鞍馬山について
鞍馬山は、毎日を明るく正しく元気よく積極的に生き抜くための活力を、本尊である尊天からいただくための道場です。本来、いつでもどこにでも存在する尊天の活力が特にこの鞍馬山には満ち満ちているからです。
尊天とは、「宇宙の大霊であり大光明、大活動体」であり、私たち人間をはじめ万物を生かし存在させてくださる宇宙生命・宇宙エネルギーであって、その働きは愛と光と力となってあらわれます。
愛を月輪の精霊―千手観世音菩薩、光を太陽の精霊―毘沙門天王、力を大地の霊王―護法魔王尊のお姿で表し、この三身を一体として「尊天」と称します。
「月のように美しく、太陽のように暖かく、大地のように力強く」と祈り「全ては尊天にてまします」とお唱えをします。
鞍馬山の信仰は、尊天を信じ、ひとりひとりが尊天の世界に近づき、ついには尊天と合一するために、自分の霊性に目覚め自分に与えられた生命を輝かせながら、明るく正しく力強く生きてゆくことにあります。宗教にも人種にも国境にもこだわることなく、ひとりひとりの真の目覚めと、共に生かされている万物の調和を祈ることです。
また、「生活即信仰」を合言葉に「非行悪言を謹み、己を完成する。真実誠心を以って世に尽くす人となる。尊天より御力を戴きて、強き信念に生きる」という「信仰の三ヶ条」を指針として、このような生き方をする人が増えて、ろうそくの灯が周囲を明るく照らすように、世界中が明るく豊になることを理想とします。
約2億6千年前、海底火山の隆起によって生まれた鞍馬山には、太古より尊天の霊気が満ち溢れており、鞍馬寺が歴史に登場するのは、宝亀元年(770)のこと・・・寺伝によれば、この年に鑑真和上の高弟、鑑禎上人によって毘沙門天がまつられました。
そののち延暦15年(796)に造東寺長官の藤原伊勢人が塔堂伽藍を建立し、千手観世音
もあわせ祀らせました。かくて、皇室・幕府から庶民に至るまで幅広い信仰を集めてきましたが、昭和22年に鞍馬弘教が立教開宗されて、鞍馬寺はその総本山となり今日に至っております。
また、鞍馬寺は心身ともに安らぐ事のできる大自然の宝庫でもあります。山全体を鞍馬山自然科学博物館として採取を禁じ、感謝の心で自然に接するよう努めています。
春の花に始まって全山緑に包まれ、やがて紅葉が山を彩り、冬は雪・・・と美しい四季のめぐりの中に、古式豊かな年中行事が数多く修されています。古来『枕草子』などの文学にも登場し、牛若丸などのゆかりも深く、山内には1200年の物語る由緒深い史跡が散在しています。
鞍馬山は歴史、文学、芸術、自然の山であるが、中心はやはり信仰の山。直々そびえる老杉を見上げつつ精進する修行者は跡をたたず、八丁七曲りの九十九折参道を踏みしめて尊天に祈る人の姿が昼も夜も絶えません。仁王門はいつも万人に向けて開放されているが、宗派にこだわらぬ鞍馬山だから寺の教えを押し付けておりません。坐禅、念佛、唱題、祝詞、ヨガ・・・各自の機根に応じて、それぞれの信ずる方法で自由に、尊天の霊気を受け一人でも多くの人が真実に目覚め力強く生きてくだされば結構です。
縁あって鞍馬山を訪れた方々が尊天の活力に包まれて、すがすがしく心洗われるひとときを過ごされますよう願っております。
=鞍馬山の年中行事=
しめのうち詣で(元旦~正月15日)
連日、新春開運のご祈祷が奉修
(正月始めの寅の日)
心願成就や家業繁栄の祈念をこめて福もらいの参詣者多数
(2月節分の日)
平安時代、宮中で行われた追儺式(ついなしき)で撒豆の式や星祭が行われる。
「年の豆」「芦の矢」の授与あり
春の酬徳会(春の彼岸入りの日)祖先の恩に感謝する
花供養(4月中旬・うずさくらの咲く頃)
ご尊天に花を供養し、ご尊天の山を彩る生物に感謝を捧げる
五月満月祭(ウエサク祭)(5月満月の宵)
あらゆる生物のめざめを祈るウエサク祭は、5月の満月の宵に行われ国際的な神秘の祭典です。
り会式(6月20日午後2時)
千年の古式、竹を伐るのは大蛇退治をかたどる。鞍馬法師の姿、ホトトギス鳴く頃
如法写経会(8月1日より3日間)
800年来行われている古典的な行事。鳥の声を聞きながら、涼風の中自己内証の真我を探る。
義経祭(9月15日)
源義経公の御魂を慰め業績を讃える。
秋の酬徳会(秋の彼岸入りの日)
ご先祖の恩に感謝する
秋の大祭(10月14日)
鞍馬弘教立教開宗記念大祭
平和の祈り(11月23日)
地球上全ての存在の共生と調和を祈る
納めの寅(12月最後の寅の日)
1年中の古いお札を納めて感謝する日
例月のお祈り
転法輪堂お勤め 1日と14日 午前10時より
例月祭(本堂にて) 7日 午後1時より
修養道場礼拝と法話・写経 7日と18日 午前10時40分より
光明心殿おつとめ 28日 午前10時より
住所 | 左京区鞍馬本町1074 |
電話番号 | 075-741-2003 |
開門時間 | 9時〜16時30分(6〜8月は17時) |
料金 | 愛山費;300円 |
駐車場 | なし |
アクセス | 叡山電車 鞍馬駅から徒歩5分で仁王門 |
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