③大原エリア 千年の祈り息づく里山


■古知谷阿弥陀寺 〜大原の里山の潜む古寺〜

京都洛北 一流本山 如法念仏道場

古知谷 阿弥陀寺 

有栖川宮・閑院宮 両御祈願所

 

□縁起

光明山法国院阿弥陀寺は、慶長14年(1609)弾誓上人が開基された如法念佛堂道場です。弾誓上人は尾張国海辺村に生まれ、9歳の折自ら出家し、美濃国塚尾の観音堂に参篭し、さらに同国武芸の山奥において念佛三昧、二十余年の修行を積みました。

その後諸国行脚で苦行修練を重ねた末、ついに佐渡ヶ島の檀特山において生身の阿弥陀佛を拝し得ました。そこで授かったのが他力念佛の深義と、帰命十方西清王法国光明満正弾誓阿弥陀佛という尊号です。

その後、上人は信濃国の唐沢山及び相模国塔ノ峰において法益をすすめていました。

ようやく時節が到来して、最後の修行の地、古知谷へ赴きました。古知谷に入った上人は、山中深く分け入り岩穴に住し、念佛三昧の日々を送っておりましたが近江国伊香立村の人たちのご縁で、この地に」一寺を建立し、本尊佛としては、上人が求め続けた人間としての理想像を草刈鎌にて刻み、自身の頭髪を植え、これを本尊として本堂に安置し、寺の名を「光明山 法国院 阿弥陀寺」と付けました。

弾誓上人は、この阿弥陀寺に在住して4年後の慶長18年(1613523日、62歳で入定示寂されました。

この弾誓上人に遅れること百年、近江国平子山にあって念佛三昧を続けていた澄禅上人は、弾誓上人の行跡を慕って当山に入り、本坊から四町ほど上の岩穴にて常坐不臥称名念佛する事5年の後、享保6年(172124日、70歳で入定されました。

 

□阿弥陀寺の四季

時代の移り変わりとは別に、開山上人が独坐幽棲の地として選ばれた当時の霊域は今も変わりなく、亭々とそびえる老樹が全山を覆っています。ことに当山の紅葉は有名で、ここ洛北に秋をつげてくれるのは古知谷阿弥陀寺の紅葉で、参道南側にある天然記念物(樹齢800年)の老木を中心に300近いカエデが江戸時代から小知谷の秋を彩っています。冬になると、葉の落ちた小枝に雪が積もり、その情景は別世界の趣がありますが参拝されるには少し厳しいものがあります。

4月下旬ころより芽を吹き出した新緑のすがすがしさと、当寺の静寂を求めて参拝されます。

 

□皇族諸家との由緒

当寺は昔より皇族諸家とご縁故が深く、安永年間(177280)入江御所、閑院宮よりご寄進を賜るなど、その後も度々のご下賜やご参拝の栄誉に浴しています。

又、各宮家から尊牌のご奉納、又、閑院宮、有栖川宮ご両家からはご祈願所のご沙汰を頂き、有栖川宮幟仁親王が御母君の緋勝定院宮と共に当寺において宗門の奥義である五重の法脈を相伝されました。以後の皇族宮家のご参拝を仰いでいます。

 

□宝物

本堂に安置されています木彫阿弥陀如来坐像(鎌倉時代)は昭和25年重要文化財に指定されています。又、ご下賜の品々は宝物殿に陳列されております。    

住所 左京区大原古知平町83
電話番号 075-744-2048
開門時間 9時〜16時
料金 400円
駐車場 あり
アクセス 京都バス「古知谷」から徒歩20分
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